【開発のきっかけ】
もう25年前になります。今日このように四半世紀前の開発のことを思い出しながらエアーパンチのホームページを作れることは、技術屋として「社会に貢献」できた商品を作り出したことに誇りを感じています。
25年前、当時、各会合でいろいろと勉強をご一緒にさせていただいた地区の労働基準監督署長から相談がありました。鍛造工場の職場環境(音・振動・灼熱・重量運搬・金型交換)が劣悪で事故が非常に多く、なんとか一つ二つでも何か良くなることがあると思うのでぜひ現場をみて改良を考えてみてくれないかとの相談がありました。
【当時の鍛造業界】
当時当社は、鍛造業界とは温調器等でのお付き合いをもっていましたが、特に現場に対しては気をとめていなかったのが現実でした。
しかしながら、環境改善との目で見た場合、環境の劣悪さに驚きは隠せませんでした。
働いている従業員は、表現方法はあまり良くないと思いますが率直にいって、熱・粉塵・音等またハードな仕事の影響で痩身の人が多く見受けられました。
【事故災害から作業環境改善への整備基準】
仕事でお世話になっていた地域の大規模な鍛造企業であるS機械製作所様の鍛造担当専務と工場長にお願いをして協力を得ることができました。(開発後、直ぐにエアパンチを3台納入させていただき、現在まで13台になっております。)
- 事故災害を調べました。
金型交換に用いる衝撃ハンマーでの重大事故
粉塵災害
高熱による過労
音による耳への障害
安全装置の不備による事故
バーナーの燃焼時における超音波が内臓を刺激し体への悪影響
その他
- 作業改善の優先順位づけをおこないました。
当時、優先順位をつけることは難しいほどどれも重大な事故災害でした。その中でも、経営を含めて作業環境改善を行うことに対する優先順位をつけたことを記憶しております。
結論的には、事故比率と生産性を考えた場合、金型交換に用いる作業でハンマーの事故を撲滅することが、作業環境と経営環境を大きく改善できるのだはないかとの結論に達しました。
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